調査「される」

Facebookにこんな投稿をした。

昨日の午後、所内の関係者のお知り合いの先生と学生さんが来られた。専門は建築学だそうで、オフィスの空間とコミュニケーションの調査をさせてほしいとか。特に今の職場に来て、ほかの分野の調査方法を学ぶのはとても面白いことを実感している。昨日来られた方の調査法もずいぶん興味深い。そして、被調査者の経験もおいそれとできることではないし、これもぜひお願いしたい、という話をした。インタビューでも参与観察でもどんと来い。付け回され、ジロジロ観察されるのがどんな気分がするのか、ぜひ体験させて頂きたいもの。

数日前に予告されていたこの調査なのだけど、話を聞いてみて、改めて感じたのが、僕ら人類学者は日常的に「調査」を能動態でしか使っていないな、ということだった。ライティング・カルチャー論争やポスト・コロニアル的な研究の中では、大文字の権利や他者が語られてきた。また、人類学的な参与観察法にあるラポールという概念自体が調査者-被調査者の親密性を重要視すると言う意味ではミクロな視点から語られてきたと言ってもいいだろう。

しかし、逆の立場から調査者を正面から見ながら調査されることは、おそらくほぼない。きっとこれからも少ないだろう。是非ともこれは実現させて欲しいものだ。とても楽しみ。

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